日本には多くの優秀な人たちがいます。
行政にも、企業にも、大学にも、それぞれの分野で真剣に働いている人たちがいます。
それなのに、なぜ社会の課題はなかなか解決しないのでしょうか。
その理由の一つが、「縦割り」です。
少子化は少子化担当。
教育は教育担当。
医療は医療担当。
地方創生は地方創生担当。
それぞれ専門の組織が担当しています。
本来は効率的な仕組みです。
しかし、実際の社会問題は一つだけで存在しているわけではありません。
少子化の背景には、教育費への不安があります。
将来への不安があります。
医療や介護への不安もあります。
地方から若者が流出する問題も関係しています。
ところが担当が分かれているため、それぞれ別の問題として扱われます。
結果として、一つひとつの対策はあっても、大きな流れとしてつながりにくくなります。
企業でも同じことが起こります。
営業部は営業のことを考える。
開発部は開発のことを考える。
経理部は経理のことを考える。
誰も間違っているわけではありません。
しかし全体を見る人がいなくなると、組織は少しずつ動きが悪くなります。
私たちは、この状態を「大組織病」と呼んでいます。
部分ごとの最適化は進んでも、全体としての改善が進みにくくなる状態です。
少子化。
医療。
地方創生。
本来これらは別々の問題ではありません。
むしろ深くつながっています。
だから私たちは、それぞれを別々に考えるのではなく、一つの循環として考えます。
人を育てる。
健康を守る。
地方を元気にする。
この三つをつなぐことで、日本全体を動かしていく。
次の章では、そのための「3本の矢」について考えてみたいと思います。