「ニッポンの未来は WOW WOW WOW WOW ♪」

「世界がうらやむ YEAH YEAH YEAH YEAH ♪」


そんな歌が日本中で流れていたのは、1999年の年末。

1999年の出生数は約120万人。

そして2025年には約70万人まで減少しました。

わずか四半世紀で、およそ40%の減少です。


経済、防衛、福祉、物価対策、インバウンド――。

目の前の課題への対応に追われるなか、日本は長期的な視点で未来をつくる議論が十分にできなくなっているように感じます。


しかし、国は国土と政府、そして国民で成り立っています。

その国民が急速に減り続ければ、国力だけでなく、国のかたちそのものが揺らぎかねません。


人手不足、地方の人口減少、医療や介護の担い手不足、増え続ける社会保障費。

こうした変化は、すでに私たちの暮らしの中で始まっています。


日本の未来は、このままで大丈夫でしょうか。


私たちは、この問題に国も国民ももっと関心を持ち、今起こすべき行動について提案します。



【みラボの提言】 3本の矢が創り出す再生への道


日本の未来、大丈夫ですか

ー 国力とは「人」です ー


子どもが減るということは、未来の働き手、医療従事者、技術者、納税者が減るということでもあります。

学校、医療、地域、産業。

日本を支える仕組みは、人によって成り立っています。

私たちは今、日本の未来に必要な備えについて考えています。



私たちは、少子化対策をメインに据えた総合プロジェクト「ミライそなえ」を提案します。


子育てについて。
子育てのゴールラインは、高校までから大学・専門学校までに移りました。この前提に立って、国の制度を整えていく必要があります。


医療費について。
このまま医療費の増加を放置すれば、医療の質を落とすか、国民負担を上げるか、いずれかを選ばざるを得なくなります。
だからこそ私たちは、「病気になったらどう対処するか」ではなく、「病気にならないために何をすべきか」へ軸足を移します。健康寿命が伸びれば、高齢者が長く元気に働き続けられる社会になり、それは国力の維持にもつながります。


地方について。
東京一極集中や都市部への人口の偏りは、すでに行き過ぎています。地方には、農業や観光だけでなく、既存産業の世界発信や、地域の特性を活かした新しい産業などの育成が求められています。


教育、健康、地方。この3つを同時に進めることで、日本の未来を支える「人」を育てる社会をつくります。


なぜ今、考える必要があるのか


少子化は、ゆっくり進む問題です。

そして、子どもが増えるのにも時間がかかります。

今年生まれた子どもが社会を支えるまでには約20年かかります。



日本で起きている変化


子どもが減り、働く人が減り、高齢者が増える。

その結果として、人手不足、地方の人口減少、医療費増加などが同時に進んでいます。

項目2016年2026年2036年予測
総人口1億2693万人
(100%)
約1億2300万人
(97%)
約1億1500万人
(91%)
出生数97万人約68万人50万人台予測
生産年齢人口7596万人約7300万人約6500万人
65歳以上人口3460万人約3600万人約3800万人
高齢化人口比率27.3%約29%約33%予測
医療費約42兆円約50兆円規模さらに増加予測
地方人口減少開始継続減少さらに減少

※数値は概数を含みます。


もし、このまま何もしなかったら


統計上の数字は、いずれ暮らしの中の変化になって現れます。

何も有効な手を打たなかった場合、日本はどうなっていくのでしょうか。


もしも今、何も有効な手を打たなかったら...

静かに変わっていく日本


2026年。
高橋さんが立ち寄る飲食店も、コンビニも、店員は外国人だった。もう珍しい光景ではない。
建設現場も、物流も、介護の現場も、すでに多くの外国人労働者に支えられている。
街はある。学校もある。役場もある。だから多くの人は「まだ大丈夫だ」と感じている。
しかし、それは変化の入り口に過ぎなかった。

2031年。
高橋さんの会社では、辞めた人の後任が見つからない。
建設、物流、介護、医療。どの現場も「仕事はあるが、人が足りない」という状態が当たり前になっていた。
外国人労働者はさらに増え、今や社会を支える重要な担い手になっている。

2036年。
高橋さんの息子は、大学進学を考える年齢になっていた。
給与は上がっても、手元に残るお金は増えない。社会保険料も、住宅費も、物価も上がっている。
「本当はもう一人子どもが欲しかった。しかし教育費を考えると決断できない。」
そんな夫婦が、決して少なくなかった。

2040年代。
日本は依然として豊かな国であり続けている。しかし社会の風景は、2020年代とは少し違っていた。
学校も病院も、人口が減った社会に合わせて再編と集約が進んでいる。
少子化とは、単に子どもの数が減ることではない。未来の働き手が、納税者が、社会を支える人そのものが減るということである。

そして、多くの家庭が最初に向き合うのは「教育費をどうするか」という現実である。

それでも、変えられる未来がある


これは、まだ決まった未来ではありません。

私たちは、今から備えることで、この流れを変えられると考えています。


私たちの考える3本の矢


私たちは、少子化を一つの政策だけで解決できるとは考えていません。

教育、健康、地方。

この三つを同時に進めることで、日本の未来を支える「人」を育てる環境を整えていく必要があります。

第一の矢

2人目を持ちやすい国へ

2人目、3人目を考えたときの教育費の負担を軽くし、「もう一人」を後押しする社会を目指します。

  • 2人目以降の大学・大学院・専門学校の入学金・授業料を、国立大学水準まで無償化
  • 2人目以降の子ども全員に、0歳から6歳になるまで、児童手当に月2万円を上乗せ(2人目子ども手当)
第二の矢

病気になる人を減らす国へ

健康インフラを整備し、病気になる前に防ぐ社会を目指します。

  • 「健康ネット」希望者の健康データを国が預かり、アプリで生活習慣の改善や病気の早期発見をサポート
  • ドラッグストアの相談窓口機能を拡充し、受診前に気軽に相談できる場所に
  • 高性能な空気清浄機を公共空間に導入し、室内感染を防ぐ
第三の矢

地方が輝く国へ

大学を地域の未来を創る拠点とし、若者が地域に残れる循環をつくります。

  • 国立大学の定員拡充とあわせて、学生数が減っている地方私立大学の公立化を進める
  • 学科を地域に必要な分野へ再編し、大学を廃止せず生き残らせる道を選ぶ

では、どうやって実現するのか。次に、その仕組みについてお話しします。

子育てのゴールラインは、もう動いている


結論から言えば、いま最も支援が届いていないのは「2人目」だ。



子育て家庭のうち、一人っ子世帯が51.4%と最多。

しかし「本当は何人欲しいか」を聞くと、2人以上と答えた人が8割を超える。


理想と現実の間には、大きな差がある。



その差を生む最大の理由は、「子育て・教育費がかかりすぎる」、56.3%だ。

2人目をためらわせているのは、気持ちの問題ではない。家計の問題だ。


では、なぜこれほど教育費が重くなったのか。



かつて、高校を卒業すれば子育てはひと段落だった。

しかし今、大学・短大への進学率は6割を超え、専門学校等を含めれば8割を超えている。


子育てのゴールラインは、もうずっと先にある。

その事実に、社会の空気や制度は追いついていない。


「ミライそなえ」は、このゴールラインのズレを埋め、2人目以降の教育費を実質無償化する提案です。


高校までの教育費無償化は、自治体の本気度で実現できます。実例はすでにいくつも存在します。

しかし大学・大学院・博士課程・専門学校となると、話は変わります。学費水準も、奨学金返済の負担も、進学機会の格差も、全国一律の課題だからです。


だからこそ「ミライそなえ」は、国の制度としての教育費無償化を3本柱の一つに据えています。


私たちはこう考えます


人を育てる国へ。 病気を減らし未来へ投資する国へ。 地方が輝く国へ。
この3つの方向性を、どう実現するか。



既存の仕組みを 今より力強く使う


社会を変えるためには、思いや理想だけでは足りません。実行するための力が必要です。

新しい組織や新しい基金をゼロからつくるには、時間もかかれば、実現できるかどうかも見通せません。
だから私たちは、こども家庭庁、文部科学省、厚生労働省という、今すでにある仕組みの中で、予算の使い道を組み替えることから始める道を選びました。

教育費実質無償化と2人目子ども手当はこども家庭庁の予算の中で。
健康インフラの整備は厚生労働省の枠組みの中で。
大学と地域の再興は文部科学省の政策の中で。

それぞれの省庁が、今の仕組みのまま、力の配分を変えるだけで動き出せる。それが、この提案を現実的なものにしていると考えています。

財源の詳しい内訳は、こちらでご覧いただけます。   → 財源をどう賄うか



傷口が小さいうちに治す


私たちが目指しているのは、未来へお金が流れ、人が育ち、地域が元気になり、社会が次の世代を支え続けられる状態です。
問題が深刻になってから手を打てば、かかる時間もコストも大きくなります。だからこそ、傷口がまだ小さい今、動き出す必要があります。

教育、健康、地方。3つの施策を同時に、加速的に進める。
それが、日本の空気を変え、経済を、文化を、社会保障を、次の世代のために立て直す道です。




第一の矢の規模感(初年度)

項目 年間コスト(概算)
教育費(2人目以降・大学等相当、入学金・授業料) 約0.39兆円
2人目子ども手当(0〜6歳、月2万円) 約0.80兆円
合計 約1.19兆円

参考:国の予算規模との比較(令和8年度)

項目 金額
こども家庭庁 予算案 約7.5兆円
国の一般会計 歳出総額 約122.3兆円
国の税収(見込み) 約83.7兆円

※ 第一の矢の規模(約1.19兆円)は、こども家庭庁の年間予算(約7.5兆円)の16%程度、国の一般会計歳出総額(約122.3兆円)の1%程度、国の税収(約83.7兆円)の1.4%程度に相当します。10年後でも約2.17兆円で、政府の「こども未来戦略・加速化プラン」(3.6兆円)と同水準の規模です。


この仕組みを使って暮らすのは、特別な誰かではありません。
本家と分家、ふたつの家族「ミライ一家」の物語で、3本の施策が暮らしをどう変えるかを描いています。
Xで連載しています ー #ミライそなえ



Q&A よくある質問


Q)このまま少子化が進むとどうなりますか?
A)働く人が減り、地域を支える人も減っていきます。学校や公共交通、医療や介護など、今は当たり前にあるサービスを維持することも難しくなるかもしれません。少子化とは、子どもの数だけでなく、社会を動かす「人」そのものが減っていくことです。

Q)教育費実質無償化するとどのようなことが起きますか?
A)教育費への不安が小さくなれば、子どもを持つことや進学へのハードルも下がります。2人目や3人目を考えやすくなる家庭もあるかもしれません。また、家庭の事情で進学をあきらめていた子どもたちにも新しい選択肢が生まれます。

Q)私立学校の費用はどうなりますか?
A)国立大学水準(入学金・授業料)までを無償化します。国立大学の水準を上回る私立大学などの差額分は自己負担となります。

Q)教育費実質無償化だけで解決するのでしょうか?
A)それだけで解決するとは考えていません。不安を減らすための重要な一歩であり、健康インフラや地方活性化と組み合わせることで大きな効果が期待できると考えています。

Q)子どもがいない人にも関係がありますか?
A)未来の働き手、納税者、医療従事者、技術者を育てることにつながります。次の世代を育てることは社会全体に関わるテーマです。

Q)病気を減らすと何が変わるのですか?
A)日本の医療費は約50兆円規模に達しており、その多くは高齢化とともに増加しています。これから団塊世代の高齢化がさらに進めば、医療費は今後も増加していくと考えられています。健康な人が増えれば、その増加を緩やかにすることができます。その結果として生まれた余力を、教育や子育て、地方づくりなど次の世代へつながる取り組みに活かせる可能性があります。

Q)なぜ地方大学が重要なのですか?
A)地方の子どもたちが地元で学びやすくなり、卒業後も地域で働き暮らす選択肢が広がります。地方活性化や東京一極集中の緩和にもつながる可能性があります。

Q)なぜ「2人目以降」に絞るのですか?
A)1人目を育てた経験があるからこそ、2人目を考えたときの学費や子育ての不安がより具体的に見えてしまうためです。すでに子どもが一人いる約486万世帯に、もう一人を後押しする効果が最も届きやすいと考えています。

Q)2人目子ども手当とはどのようなものですか?
A)2人目以降の子ども全員を対象に、0歳から6歳になるまで、児童手当に月2万円を上乗せして支給します。すでにある児童手当の仕組みに乗せる形なので、賃貸か持ち家かは問いません。

Q)新しい組織や基金をつくるのですか?
A)いいえ。新しい組織はつくりません。教育費実質無償化と2人目子ども手当はこども家庭庁、健康インフラは厚生労働省、大学と地域の再興は文部科学省と、今ある仕組みの中で予算の使い道を組み替えて進める提案です。