ここまでの物語、総集編
「ミライそなえ」をはじめよう
人を育てる国へ。健康を守る国へ。地方が輝く国へ。この3つを束ねる名前が、「ミライそなえ」です。
①「ミライそなえ」とは
年金は、老後への備え。保険は、もしものときへの備え。ミライそなえは、日本の未来への備えです。子どもを育てる環境を整える。健康に暮らし、長く働ける社会をつくる。地方で人材と産業が育つ環境をつくる。そのための具体的な政策を、今から考えていく。それが、ミライそなえです。
ここまでの3つの物語
「ミライそなえ」は、3つの提案からできています。ここまで読んでいない方のために、それぞれの中身をダイジェストでご紹介します。
2人目に、2兆円を
0〜2歳の子育て家庭を支える「乳幼児加算」と、2人目以降の学資に備える「こども学資積立」を提案。必要な予算は年額およそ1.9兆円で、その大半は消費税還流・既存予算の付け替え・制度見直しでまかなえます。
くわしく読む ▶ドラッグストアを、健康コンビニに
地域のドラッグストアと、供給過剰気味の調剤薬局を合併・統合し、年中無休・夜10時まで薬剤師が相談に応じる「健康コンビニ」に変えていくことを提案します。あわせて、健康管理DXと室内空気環境の整備も掲げます。
くわしく読む ▶私立大学を、地域のエンジンに
私立大学を地域に必要な形へ再編・公立化する制度は、すでに国が用意しています。足りないのは、何を伸ばすかを住民を含む多方面から探るプロセスです。官・地元企業・高校・大学の議論に、世界情勢や有識者の知見も取り入れる「大学再編会議」を、交付金の要件に組み込むことを提案します。
くわしく読む ▶少子化対策(乳幼児加算・こども学資積立)にかかる費用は、定常化した段階で年額約1.9兆円ですが、その大半は増税ではなく、消費税還流・既存予算の付け替え・制度見直しで賄うことができます。新たに確保すべき予算は、おおむね約0.91兆円が目安です。健康のドラッグストアと調剤薬局の合併・統合、地方の大学再編会議は、いずれも新規の予算措置を必要としない設計にしています。
② なぜ、一つの名前をつけるのか
正直に言えば、財源も、担当する省庁も、3つの施策でそれぞれ別々です。少子化対策はこども家庭庁、健康インフラの整備は厚生労働省、地方の大学振興は文部科学省と都道府県。実行のしくみを、無理に一つにまとめる必要はありません。
しかし、名前のない政策は、予算の都合でいつの間にか切り離され、静かに縮小されていくことがあります。みラボが3つの施策に「ミライそなえ」という一つの名前を与えるのは、それぞれ別々に進めながらも、一体として管理し、一体として検証し、一体として次の世代に引き継ぐためです。
教育費に迷う家庭にも、医療費を心配する現場にも、若者が減っていく地方にも、同じ一つの意思が届く社会をつくること。それが、ミライそなえです。
③ 一人ひとりに、考えてほしいこと
ミライそなえは、まだ始まったばかりの提言です。みラボがこの提言を通じて願うのは、活動を広げることそのものではありません。国民の一人として、地域を預かる首長として、政策をつくる国会議員として、そしてこの国を動かす政府として、それぞれの立場で日本の未来について一度立ち止まって考えてほしいということです。
少子化も、健康の課題も、地方の衰退も、先送りにするほど、静かに、そして確実に、選べる道は狭くなっていきます。今、動き出すかどうかが、10年後、20年後の日本の姿を決めます。
④ 静かに進む、もう一つの未来
少子化対策を訴えると、必ずこう問われます。「今さら遅い。もう外国人労働者に頼るしかないのでは」。その問いに、みラボは正面から向き合います。
国民の意識
2025年7月の世論調査では、外国人受け入れを「広げるべきだ」45%、「広げるべきではない」46%と、意見はほぼ真っ二つでした。しかも、受け入れに前向きな人の中でも「積極的に」はわずか4%で、大半は「やむを得ず」という消極的な容認です。東京大学の最新調査では、外国人のさらなる定住受け入れに反対する人が1年で20.7ポイント増え、56.3%に達しました。これまで「若い世代は寛容」とされてきましたが、その前提も揺らぎ始めています。
企業の考え
企業の視点に立てば、これは合理的な判断です。子どもが生まれてから働き手になるまで約20年。多くの企業の経営計画は3〜5年、長くても10年です。20年後の労働力に賭けるより、今すぐ働ける外国人材を確保する方が、はるかに合理的です。事実、在留外国人数は2025年末に412万人を超え、過去最多を更新し続けています。ある年は、外国人労働者の増加数が日本全体の就業者増加数の6割を占めました。日本の労働力の担い手は、すでに静かに入れ替わりつつあります。
イギリスの現実
先を行くイギリスの姿は、示唆に富みます。2023年、イギリスの純移民数は過去最高の90万6千人に達しました。しかし2025年には17万1千人まで急減しています。背景にあるのは、住宅不足や医療(NHS)の逼迫といった生活への影響、そして2025年9月にロンドンで約11万人が参加した移民政策への抗議デモです。政府は永住権取得に必要な在留期間を5年から10年へ延ばすなど、受け入れを絞る方向へ舵を切りました。「移民で労働力を補う」という選択は、その先に社会的な摩擦という代償を伴うことがある、という一つの事例です。
日本の制度の現状
日本の外国人材受け入れ制度は、「移民を受け入れるかどうか」という国民的な議論を経ないまま、人手不足を訴える業界団体の要望に応じる形で拡大してきた面があります。技能実習、特定技能、そして2027年から始まる育成就労制度。いずれも、経済界の要請が先にあり、社会の合意形成は後回しにされてきた経緯があります。少子化対策が遅れるほど、この状態が固定化し、社会として選べる未来の幅は狭まっていきます。
あなたは、どんな未来の日本の姿をのぞみますか?