未来への投資をはじめよう
こども未来基金を築くために
ここまで私たちは、人を育てること、病気を減らすこと、地方を元気にすることについて考えてきました。
そして、それらを実現するための仕組みとして「こども未来基金」と「こども未来機構」を提案しました。
では、その未来への投資をどのように支えていけばよいのでしょうか。
① 未来への投資には財源が必要である
ここまで私たちは、教育、健康、地方創生という3つの提案を紹介してきました。
これらはどれも、日本の未来を支えるために必要な投資です。
保育や教育費の負担を軽減すること。
病気を減らし、健康な人を増やすこと。
地方大学を中心に、地域の産業や雇用を育てること。
これらは単なる支出ではありません。
未来の人材を育て、未来の医療費を減らし、未来の地域経済を支えるための投資です。
そして投資である以上、継続するための財源が必要になります。
一年だけ実施して終わる政策では、大きな成果は期待できません。
教育も、健康づくりも、地方創生も、成果が見えるまでには長い時間がかかります。
だからこそ私たちは、第4章で「こども未来基金」と「こども未来機構」を提案しました。
未来への投資を続けるためには、未来への投資を支える仕組みが必要だからです。
では、その財源をどのように確保していけばよいのでしょうか。
まずは、私たちが考える財源の考え方について整理してみたいと思います。
② 民間の力も大切にしたい
こども未来基金を支える方法は、色々と考えられます。
企業からの寄付
クラウドファンディング
各種イベントや興行からの協力
個人からの寄付 など
未来への投資に賛同してくださる方々からの支援は、とても大切なものです。
私たちも、こうした民間の力を最大限活用するべきだと考えています。
例えばスポーツ観戦やコンサート、映画やテーマパークなどのチケットに、未来基金への協力金として100円を加える仕組みも考えられます。
企業による協賛や、地域ごとの募金活動なども広がるかもしれません。
しかし、それだけで年間数兆円規模の安定した財源を確保することは簡単ではありません。
教育費の負担軽減も、健康インフラの整備も、地方への投資も、一年だけで終わるものではないからです。
必要なのは、一時的な支援ではなく、10年間にわたって継続できる財源です。
そして、その規模は数百億円ではなく、数兆円単位になります。
未来への投資を本気で進めるのであれば、民間の力だけに頼るのではなく、日本全体で支える仕組みを考える必要があります。
では、その方法として何が考えられるのでしょうか。
③ 世代を超えて支えるという考え方
教育も、健康も、地方創生も、特定の世代だけのための政策ではありません。
子どもたちのためであり、若者たちのためであり、そして将来の日本全体のための投資です。
現在の子どもたちが成長し、社会を支えるまでには20年近い時間が必要になります。
健康インフラの整備による医療費削減も、地方大学への投資による地域活性化も、成果が現れるまでには長い年月が必要です。
だからこそ、未来への投資は一部の人だけが負担するものではなく、社会全体で支えるべきものだと私たちは考えています。
現在の若者には、これからの日本を支えていく役割があります。
子育て世代には、次の世代を育てる役割があります。
そして現在の中高年世代や高齢者世代には、未来へバトンを渡す役割があります。
戦後の復興や高度経済成長を経て、日本は豊かな国になりました。
その恩恵を受けてきた私たちが、次の世代のために少しずつ力を持ち寄ることは、決して特別なことではありません。
未来への投資とは、お金を使うことではありません。
未来の世代へ希望を引き継ぐことです。
では、その仕組みを実現するためには、どのような方法が考えられるのでしょうか。
次に、私たちの具体的な提案について説明したいと思います。
④ 私たちの提案
未来への投資に必要な規模
”日本の未来、大丈夫ですか”では、保育から大学までの教育費負担を大幅に軽減するためには、年間およそ4兆円の財源が必要になると説明しました。
そして、それに加えて健康インフラの整備や予防医療の推進、地方大学を中心とした地方創生への投資も提案しています。
私たちが目指しているのは、教育・健康・地方創生を一体で進めることです。
人を育てること。
健康な社会をつくること。
地方に新たな活力を生み出すこと。
そのためには、保育・教育費実質無償化実現のための4兆円に加え、その他の施策を進めるための資金も必要になります。
私たちは、その目標額を「年間4兆円+α」と考えています。
未来への投資をどう支えるか
寄付や企業協賛、クラウドファンディングなど、民間からの協力は積極的に活用していくべきです。
多くの人や企業が参加することで、未来への投資はさらに大きな力になります。
一方で、毎年安定して数兆円規模の財源を確保するためには、さらに大きな仕組みも必要になります。
財源にはさまざまな選択肢があります。
寄付や企業参加、医療費抑制によって生まれる余力など、多様な方法を組み合わせることができます。
私たちは、その上で安定した財源についても考える必要があると考えています。
そこで私たちは、こども未来基金の財源として、現在の消費税の仕組みを活用できないかと考えました。
私たちが考えているのは、未来への投資を安定して支える仕組みです。
年間4兆円+αという規模は、消費税に換算するとおおよそ2%程度に相当します。
新しい徴収制度や組織を一から作れば、多くの時間と費用が必要になります。
一方で、消費税にはすでに全国規模の徴収システムが整備されています。
その仕組みを活用することで、余計な行政コストを抑えながら、迅速に基金を立ち上げることができます。
私たちが提案するのは、10年間で集中的に未来へ投資する仕組みです。
教育、健康、地方創生という3つの改革を進めながら、日本が次の時代へ進むための土台を築いていきます。
最初に変わるもの
特に保育費や教育費の負担軽減は、比較的短期間で制度化することが可能です。
それは、この提案の中で最初に国民が実感できる成果になるかもしれません。
子どもを育てるためのお金への不安が減る。
進学に対する不安が減る。
将来への見通しが少し明るくなる。
教育や子育てへの不安が軽くなれば、人々の感じ方は大きく変わります。
将来への安心感が生まれれば、消費や投資にも前向きな影響が期待できます。
そして何より、日本の空気そのものが少しずつ変わり始めます。
私たちが提案する10年間の未来投資は、教育、健康、地方創生を同時に進める取り組みです。
その土台となるのが、保育・教育費実質無償化です。
未来への投資は、子どもたちにも、親世代にも、これからの日本にもつながっています。
もし、この考え方に共感していただけるなら。
私たちは、10年間限定の未来投資への参加をお願いしたいと思います。
私たちはこれを、未来への参加だと考えています。
そして最初の一歩。
「保育・教育費実質無償化」の実現に向けて動き出します。
⑤ 未来への投資をはじめよう
本書では、「人を育てる国へ」「病気を減らし未来へ投資する国へ」「地方が輝く国へ」という3つの提案を紹介してきました。
そして、それらを一体として進めるための「こども未来基金」と「こども未来機構」を提案しました。
私たちが目指しているのは、次の時代へ進むための土台をつくることです。
教育への投資は人を育てます。
健康への投資は社会を元気にします。
地方への投資は新たな活力を生み出します。
それぞれの取り組みがつながることで、日本は次のステージへ進むことができます。
その歩みを止めないために、私たちは10年間の未来投資を提案します。
子どもたちのために。
これから親になる世代のために。
私たち一人ひとりの選択が未来をつくります。
私たち一人ひとりの参加が未来を育てます。
そして私たちは、その最初の一歩として、「保育・教育費実質無償化」を提案します。
子どもたちの未来を支え、日本の未来を支えるために。
未来への投資を、今、はじめましょう。